大判例

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広島高等裁判所 昭和26年(う)717号 判決

第一、事実誤認に関する控訴趣意について。

原判決は被告人山根正一、福本益吉、大木ハル代、藤村浅光に貸付けた金員についてはいずれも月五分の利息の定があつた旨判示しておる。そして記録によればこの点につき被告人は原審公判並に副検事の取調に於て自白しておるのでるが、原審公判に於ける証人山根ハツ、福本アサノ、大木ハル代の証言並に藤村浅光作成の始末書によれば前記四名に対する貸金については利息の定のなかつたことが認められ、この点に関する被告人の自白は何等かの誤解に基くものとして信用し難い。さすれば前記原判決のこの点に関する事実認定には誤があるといわなければならない。

次に原判決挙示の証拠によれば前記誤認の部分を除き原判決の事実認定は相当と認められ記録を精査するも事実誤認の疑はない。

右の如く原判決の事実認定には一部誤があるが、本件の如く三十六名に対する金員貸付中四名につき利息の定がなかつたとしても被告人の所為は包括して貸金業等の取締に関する法律第五条に違反すること明であり又犯情についても刑の量定につき斟酌すべき程の差異はないから右誤認は判決に影響を及ぼさないものと認むべく結局論旨は採用できない。

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